お墓の運営管理

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元石材店

こんにちは。かくけいです。

どちらかというと、お墓の存在に否定的な考えを持つ私が、お墓の購入をお考えの方の参考になればと思い記事を書かせていただきます。

今回はお墓の運営管理についてお話しさせていただこうと思います。

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地目

まずは基本的なところをご説明します。

お墓といわれるものは、墓地の上に墓石が建てられて成り立っています。

墓地とは、その土地がお墓を建てるのに適していると認められた場所を指します。

土地には地目という項目があり、その土地の利用状況に応じて区分されています。

住宅が建つ宅地や農地である田畑など。

地目によって固定資産税などが変わってきます。

街中でやる気のなさそうな畑を見かけたことはないでしょうか。

あれは土地を遊ばせておくと固定資産税の安い田畑になりませんので、ちゃんと田畑をやっていますよと見せているのです。

その地目が墓地となっているところにしかお墓は建ちません。

正確に言うと遺骨を納めることができるのは墓地だけです。

墓地運営は地方自治体、公益法人、宗教法人

地目を墓地にすることができるのは(墓地を運営管理できるのは)、その所有者が地方自治体、公益法人、宗教法人の三種類だけです。

これは墓地の性質から永続性を求められるためです。

地方自治体が所有者である墓地は、いわゆる都営霊園や市営霊園です。

一番安心できるかもしれません。

ただ、そこの市民として何年以上居住とか遺骨がないといけないなど多少の条件があったり、人気があるので抽選であったり、墓所を取得するのに少なからず壁があります。

比較的安価です。

利益を求めてはいないという点で考えれば、安くなるであろうことは容易に想像できます。

ただ、売れやすくする工夫もおこなっていないため、ひとつの墓所の面積が大きめです。

墓地代としては単価は安いですが合計金額は高めです。

しかし、墓石が安くなります。

それは、指定石材店制度がないためです。

多くの民間霊園では指定席石材店制度がとられています。

指定石材店制度とは、墓石工事を許可された石材店が霊園から指定されているというもの。

寺院墓地などでは、檀家さんが石材店でその石材店に頼まないといけない場合も多いと思います。

それらの指定石材店は霊園の運営管理に少なからずたずさわっている場合が多く、またその霊園の施工上のルールを把握しているので、無用なトラブルが起きることを避ける効果があります。

で、その指定石材店制度では、複数の石材店がいる場合、販売価格が統一されています。

指定石材店制度がなければ、複数の石材店で見積もりをとり、比較検討することができる。

自然と金額が安くなります。

都営霊園や市営霊園を希望される方が多い理由のひとつとなります。

あえて難点を言うと、人口密集地での公営霊園はほとんどが返還墓所です。

他の方がお墓として利用していて、何らかの理由で墓じまいされたお墓を返還墓所といいます。

すでにどなたかがお墓として利用していた場所なので、気持ちが悪いと敬遠される方もおられます。

それと人気が高いため、抽選となります。

その霊園にもよりますが、倍率が10倍とか20倍とかになる場合があります。

そうなると、当選するのが、10年後や20年後になる可能性があります。

それだけ、待ってでも必要かどうかも検討する必要があるかもしれません。

公益法人とは、社団法人や財団法人を指します。

財団法人などはさまざまな事業を行えるので、バブル期にリゾート開発などに手をだして失敗したなんて財政的にちょっと危ないところもあります。

実際に霊園が破産状態で事件化しているのは公益法人が多いような気がします。

当然、ちゃんとしているところも数多くあります。

宗教法人はお寺や神社です。

神道(しんとう)での死者に対する考え方は穢れですので、神社の境内地に墓地があるというのはほとんどありません。

お寺では墓地が併設されているケースはよく目にするかもしれません。

世にいう民営墓地の大半はお寺が運営管理しているものだと思います。

宗教法人が運営する墓地でも、本堂の隣地で檀家のためだけに用意された墓地と飛び地で運営されている墓地があります。

墓地の目的によって条件の部分も変わってきます。

檀家のためだけに用意された墓地、檀家を増やす目的の墓地の場合は、ほとんどが入檀家が条件となっているはずです。

檀家にならないといけないわけです。

檀家になるメリット、デメリットはそのお寺の方針などによってさまざまなので一概にはいえませんが、デメリットばかりではないので頭から候補から外す必要はないと思います。

ちなみにお墓のチラシなどで条件として「過去の宗旨宗派は不問」とか「在来仏教に限る」とかは、たいていの場合入檀家という意味ですのでご注意ください。

本堂を建て直すために資金が必要など分かりやすい目的がある場合は、売れ行きを重視させるために入檀家の条件を除外しているケースもあります。

檀家を増やすのが目的ではなく資金が必要だからです。

阪神淡路大震災の際に関西のお寺で寺院墓地が多数できたのは、やはり本堂再建のためというのが大きいと思います。

関西では浄土真宗のお寺が多く、浄土真宗では遺骨は京都の本山に納めるという習わしがあったため、お寺の敷地内に墓地が併設されているのはあまり多くはありませんでした。

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墓檀家(はかだんか)

ただ、お寺としても本堂再建のためとはいえ、他宗派の僧侶が自坊の本堂のそばで読経されるのは気持ちのいいものではないと思います。

お寺の中から、キリスト教の讃美歌が聞こえてきたら、違和感を覚えると思います。

そこで、墓檀家(はかだんか)という制度があります。

墓檀家とは、檀家にはならなくていいですよ、でもお墓に関する法要事(納骨とか何回忌とか)はそのお寺の僧侶に任せてくださいよというもの。

これは一見、条件がやさしいなぁと感じますが、実際にはすでにどこかの檀家になっていて、あらたにお墓を探そうという方は皆無に近いので、墓檀家になった時点でほぼ檀家です。

今後、なにかあればそのお寺に頼むでしょうし。

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名義貸し

飛び地で霊園を運営しているケースですが、全部とは言いませんが名義貸しの場合がほとんどです。トラブルになっているものも多数あります。

ある土地を墓地にするためには、その土地の所有者が宗教法人でなくてはいけません。

許認可がおりません。

ある団体、業界ではブローカーなどと呼ばれていますが、ブローカーが土地を見つけ、そこに見合った宗教法人を探し、資金を捻出するために石材店を数社探してくる。

お寺は数百万、数千万の手数料をもらい、石材店は墓地販売権利を数千万で手に入れ、墓石を販売して利益を得るという構図。

たとえば、土地取得費、造成工事費、お寺の取り分、ブローカーの取り分を合わせて5億円だったとしたなら、5千万円を出資できる石材店を10社集めてきて、その10社で販売していくという流れがあたりまえのように出来上がっています。

まれに事件になっているのが、そういうブローカーが資金を集めて持ち逃げしたり、不具合が起きた時にお寺に対処を求めても関知せずといったことがあります。

事件が頻発してか行政も許認可取得の条件を厳しくしており、過去何年か分の財務状況を提出させたりします。

そういう事業をおこなえる資金がちゃんとあるのかのチェック。

昔はブローカーがそのお寺の通帳に一時的に何千万、何億という資金を入金したりしていました。

当然、新たにそのお寺名義の通帳を作り、その通帳自体をブローカーが持っているのでお寺が持ち逃げすることはできません。

そういったことを一般消費者が知るのはなかなか困難かもしれません。

霊園を造成する前に許認可を取得するわけですが、宗教法人の大義名分としては檀信徒が墓地を欲しがっているという証を提出します。

檀信徒の墓地希望者の一覧表を提出するのです。

で、余ったところは世間一般の方々にもお分けしますという名目。

布教活動の一環ですと。

どう考えても営利目的だろうなという霊園は注意したほうがいいかもしれません。

まぁ、大半が営利目的なんですけども。

どんな団体にもよからぬことを考える者はいますので、そのようなものがその霊園にいないことを祈るばかりです。

村墓地、野墓地

別枠として、村墓地や野墓地などと言われるものがあります。

これは昔からある村の墓地で土地の所有者としてはその村であったり、当時のその村の有力者数十名の連名であったりといったもの。

墓地管理委員会という組織があったりなかったり。

もうひとつ、田舎に行くと目にするのが、大きなお屋敷の敷地内に数基のお墓があるケース。

お墓の法律、墓地埋葬法(「ぼうまいほう」と呼称されます)が制定されたのは昭和23年。

それ以前からあったお墓はみなし許可ということで認められています。

今から新たに自宅敷地の庭に墓地が認められることはないのではないかと思います。

霊園、公園墓地、寺院墓地

お客様からの質問で「ここは霊園ですか?」というものが非常に多いです。

似たようなニュアンスとして公園墓地というものもあります。

その対極にあるのが寺院墓地かもしれません。

霊園や公園墓地、寺院墓地といっても、それは墓地です。

霊園という呼び名は決まった定義があるわけではなく、墓地のひとつの呼び名だと思っていただければいいかと思います。

ワンちゃんとかワン公とかではなく、犬は犬という感じでしょうか。ちょっと説明が下手かもしれません。

先ほどの質問については、まぁ多分、檀家にならなければいけない墓地なのかという意味の質問だと思います。

念のために、名称が霊園や公園墓地となっていても檀家にならないといけない墓地は数多くありますのでご注意ください。

お寺の本堂がすぐそばになくて、芝生の空き地などがあって公園のような雰囲気であっても檀家にならなければいけない墓地はあります。

「宗教は自由ですか」と聞いて「買うときは自由ですよ」なんて場合もあります。

買った後は檀家の規約を守ってくださいよなんて場合も。

本質を知りたいときは、その霊園の使用規則を熟読する必要があるかもしれません。

最後に

霊園が新しくできて、あそこいいなぁと思っても、あわてて買わずにできることならお墓参りしている一般の方とお話しできる機会があれば、いろいろな有益な情報を得ることができるかもしれません。

それからでも遅くないかもしれませんよ。

それではまた。

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