霊園の成り立ち、販売の仕方、指定石材店制度

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元石材店

こんにちは。かくけいです。

どちらかというと、お墓の存在に否定的な考えを持つ私が、お墓の購入をお考えの方の参考になればと思い記事を書かせていただきます。

お墓を求めようと考える方は、多くの場合がいわゆる霊園を求めようとお思いになるのではないでしょうか。

実際の購入者の口コミなど詳細な情報から霊園を探せる「いいお墓」

検討の際に戸惑わないために、霊園の成り立ちを簡単にご説明させていただきます。

霊園という大きな箱を作ろうと思うのはだれが思うのか。

宗教法人であるお寺であったり、石材店であったり、霊園開発デベロッパーであったり。

霊園開発デベロッパーである場合を想定してお話しします。

まず霊園開発デベロッパーは霊園に適した土地を探します。

土地の価格、造成のしやすさ、周囲に競合霊園がなさそうな立地、条例で定められている110m以内に学校がないなど様々なことを考えます。

土地を探すというのも様々なネットワークを活用します。

不動産屋、建設会社、鉄道会社などなど。

土地の所有者は宗教法人でなければなりません。

ですので、許認可取得に必要不可欠な宗教法人をその近隣で探し声をかけます。

条例などで事務所がその市内に存在しないといけないと定められていることがほとんどだからです。

土地の価格、造成費、管理棟などの建物の建設費、それらを合わせたものが墓地の売上が上回るようにしなければいけません。

墓地の売上は、1㎡あたりの永代使用料と出来上がる墓地の面積を掛けたものになります。

1㎡あたりの永代使用料は近隣の霊園などを参考に算出します。

早く売り切りたい場合は安めに設定しますし、じっくりでも多くの売上を見込みたいなら高めに設定します。

立地や園内のグレードでも変わってきますが、価格設定にはそれほど大きな影響はありません。

なぜなら多くの方がお墓参りという目的だけのためならば、最低限の設備さえあれば少しでも安いほうがいいと考えるからです。

同じ金額なら、きれいな方がいいという最終判断の材料になるくらいです。

毎日毎日使用するものではないので、お墓という形さえあればいいのです。

と開発する側は考えますので、至れり尽くせりの霊園は少ないのです。

墓地の売上としては原価に利益を上乗せします。

開発側が石材店の場合は、墓石の売上で満足しますので比較的利益を少な目にするかもしれません。

結果、石材店が開発する霊園の方が安くなるかもしれません。

お墓さがし

これが、霊園開発デベロッパーの場合は墓地の売上で利益を得ようとしますので高めになるかもしれません。

というのも、霊園開発デベロッパーは実際にひとつひとつのお墓を売っていくことはしません。

霊園の規模にもよりますが、10社、20社の石材店を集め、それらの石材店からそれぞれ資金を集め、実際にひとつひとつのお墓を売っていくのはそれらの石材店になります。

例えば、1㎡あたりの永代使用料が50万円、霊園全体の墓地が1,000㎡、という霊園の場合、墓地の売上は5億円となります。

一口5,000万円、100㎡分の販売権という形で10社集める。

それぞれの石材店は墓地の売上では利益を得られないが、墓石の売上で利益を得ようとします。

そもそもが墓地がなければ墓石は売れませんので、石材店は仕入れとして墓地の販売権をまとめ買いするのです。

実際にお墓を購入する方は、墓地代として霊園に振り込みをするわけですが、月末にまとめて霊園側から石材店に振り込まれます。

それぞれの石材店はその霊園に5,000万円を出して、果たして回収できるのかどうかを考えるわけです。

石材店は一件のお客様をいろいろな霊園に案内し、どこかで決めてもらおうとしますので、声をかけられたらまぁだいたい墓地の販売権を購入します。

というのも、霊園開発デベロッパーはそれなりの石材店に声をかけて、その石材店に取りまとめをお願いします。

その取りまとめをお願いされた石材店は、日ごろから付き合いのある他の石材店に声を掛けるという形で、ちょっとしたグループみたいなものができるわけなのですが、声を掛けられて断ると次から声を掛けてもらえない可能性が出てくるので断りずらい状況になります。

なので、声を掛けられたら、よっぽどの理由がなければ販売権を購入することになるのです。

まぁ本来同業他社というのはライバルのはずなのですが、石材店同士は霊園という戦場で共に戦う戦友のように比較的仲良しです。

多国籍軍という形でしょうか。

霊園が開園され、販売が開始されると、それらの石材店は「石材店組合」として活動をおこなっていきます。

これらが「指定石材店制度」となります。

指定石材店制度とはその霊園での販売はその石材店でしか墓石の建立は認められないというものです。

以前にそれは独占禁止法違反じゃないのかなんてお客様がおられましたが、お墓というものは至る所にありますので、まったく関係ない話です。

いいお墓 バナー

まずは宣伝広告。

主なものはチラシですね。

新聞に折り込まれたり、ポスティングされたり。

これを例えば10社が10社とも独自のチラシを作成し折込をおこなうと近隣住民からクレームがやってきます。

週末になると毎週毎週同じ霊園のチラシが10枚も入っていることを想像してみてください。

ですので、石材店組合としてひとつのチラシを作成し折込し、費用を均等割りします。

作成し折込するので一部あたり6円ほどです。

月間に50万部使用すれば費用は300万円になります。

これを10社で均等割りすれば、一社あたり30万円の支出となります。

同じ内容のチラシで集客するわけですから、当然ながら価格はみな同じです。

で、例えばあるお客さんがチラシを握りしめて霊園を見学したとします。

受付の人間は、どのような経緯で見学に来たのか尋ねてくるでしょう。

握りしめているチラシの内容も確認してきます。

なぜならそのお客さんがどこの石材店の担当になるか選別しなければならないからです。

石材店組合のチラシを握りしめてきたお客さんは石材店組合のお客さんだからです。

石材店組合の中で順番が決められており、その時の順番の石材店が担当となります。

基本的には途中で石材店を変えることはできません。

お客さんの取り合いという揉め事が頻繁にあるからです。

どうしてもこの石材店がいいという希望があるのであれば、最初からその石材店にアプローチしなければなりません。

ただ、どこの石材店であっても品質はかわらないものと思っていた方がいいと思います。

石材店といっても、その石材店の中で加工するわけではありませんので品質に差はありません。

石材店はお客様からの石種や形状の要望を伺って、石材商社に依頼し、その石材商社は中国などにある工場に依頼し、その中国の工場で石材の製品にします。

石材店の取引する石材商社は多数の石材店と取引していますので、どの石材店で依頼しても品質にほとんど差はありません。

石材を据え付けてお墓を施工する職人さんも多数の石材店と取引しているので、違う石材店で依頼しても同じ石材商社、同じ職人さんという可能性もあるのです。

基本的にはそれぞれの石材店で独自の特典はつけてはいけないということになっていることが多いと思います。

あくまでも石材店組合として販売するからには、どの石材店で決めても一緒というスタイルにしなくてはならず、特色を出してはいけないのです。

ですので値引きなども基本的にはおこなってはいけないのです。

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最後に

以上のようなことを知っていれば、このためにこのようなことを聞いたり言ったりしているのだなと理解しやすいかもしれません。

これらのことは主に首都圏でのお話です。

関西方面ではまたちょっと違います。

関西では一霊園に一石材店ということが多いかもしれません。

これは霊園開発にかかわる歴史によるところが大きいかもしれません。

首都圏では電鉄会社が主に霊園開発をおこなってきた経緯があります。

その流れで霊園開発デベロッパーという形が出来上がってきたものだと思います。

関西では、霊園がないので石材店が独自に開発してきたという経緯があります。

なので、関西では一霊園一石材店という図式が自然と出来上がってきたのだと思います。

その地方地方でやり方が違うと思いますのでここに記述されていることをすべて鵜呑みにしないで参考程度にしておいてください。

それでは、また。

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